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市と一緒に「ビジネススクール」!? 紀の川市で実践、地域プレイヤーを育てる手法とは

Column 公開日:2024.10.29

豊かな自然や農水産物、人をひきつける「資源」がたくさんあっても、これを活用する「仕掛け」がなければ、「人」がいなければ、宝の持ち腐れ。町なかに増える「空き家」「空き物件」もそう。立地や物件そのものの魅力があったとしても、動かす人やアイデア、さらには資金がなくては再生の機は訪れません。何をするにしても、つまりは…人。地域の「プレイヤー」が必要なのです。

私たちが自治体と手を携えて、そんなまちづくりの実践を進めているのが、和歌山県の紀の川市。今年6月、エンジョイワークスは和歌山県内では初めて地域再生法に基づく「地域再生推進法人」に指定されたのですが、何をするかというと、エリア全体のコーディネート役となり、同市の「とんまか通り」のにぎわいづくりや空き家を活用した事業化をサポートするというミッションです。その中で大きな柱になるのが、「地域プレイヤー」をボトムアップしていくということ。そこで、10月から市と「ローカルビジネススクール」を始めています。

市の広報などを通じて、事業立ち上げや空き家の活用、農業の6次化など「幅広く何かにチャレンジをしたい方々」を募集。20人の定員を超える方々に応募いただきました。プログラムでは、ビジネスをつくる上で必要となる考え方、事業アイデアをブラッシュアップするセミナー、マルシェ出店の実践や空き家の暫定的な活用などを通して、事業づくりを学んでいきます。エリアの特性、近隣住民・地元のコミュニティや事業者など地域に関わる人たちを頭に描きながら事業を組み立てていくことを大切にしているのです。

この事業は紀の川市の主催で、エンジョイワークスはプログラム運営者。私たちは粉河寺の門前町にある大正期の旅館「三笠館」を、「MIKASAKAN」として地域拠点とカフェ・宿泊施設に再生した実績があります。開業からちょうど4カ月、賑わい拠点に成長させるべく、まだまだ日々試行錯誤ですが、空き物件の再生実践例として、走り出した「今」を共有できる立場でもあります。一方で、私たち自身、全国の自治体で同様の「事業者育成」のプログラムを手掛けており、実現に向けた伴走支援も得意分野です。

□「事業者を育成する?」まちづくりのプレイヤーを育てる仕組みとは/自治体共創CASE⑤全国で展開、事業者育成型公募
https://enjoyworks.jp/times/041/

ビジネススクールのゴールは「市内の遊休不動産を活用して、地域活性化に資する事業を立ち上げ、持続可能な事業を運営すること」。小さくとも思いと熱意と実践力の詰まった事業が地域内でポツポツと生まれていけば、きっと地域住民のとの混ざりあい…関係人口と定住人口の増加にもつなげられるはず。私たちは「ローカルビジネス」に、そんな期待を込めているのです。

参加者の熱量にビックリ!

初回、10月13日のキックオフセミナーでは、全国で地域活性化の取り組みを手がける株式会社サルトコラボレイティブの加藤寛之さんを講師に招き、マルシェや小さな事業の始め方とアイデアの実現についてお話してもらいました。続く第2回目(10月26日開催)では、参加者がどんな事業を頭に描いているか…? 簡単な発表を行いました。農産物の販売や食堂兼居場所、リトリートのゲストハウス、地元の若手農家やクリエイターがつながる場、コミュニティカフェなどの構想のほか、キッチンカー事業を拡大展開したい!とか、実家の店舗兼住居の活用方法をイメージするため…とか、自分でお店を持つためのプロセスを学びたい、という方も。私たちからは「まちの見方」をアドバイス。まちに出て、歩いて・佇んで・遊んで・関係を作って…自分の目で見てつながろう――そんなお話をしたうえで、物件視察を行いました。

初回の講座の様子。参加者のみなさん、真剣なまなざし

粉河寺の門前にあるエンジョイワークスの運営施設「MIKASAKAN」でのプチプレゼンの様子(10/26)

今後は、事業アイデアをより具体的にするために事業計画やマーケティング、地域活性化につなげる方法などをワークショップ形式で学んでいきます。マルシェも定期開催する予定で、小さなチャレンジの場を用意しているのも特徴。3月には最終発表会として、市役所を会場に「プレゼン大会」も企画しています。

「物件の見方」のレクチャーの後に視察(まち歩き)へ。まちのストーリーを落とし込みながら「事業者視点」を育てていきます

起業支援といったふわっとした後押しではなく、「地元で何か始めたい!」そんな意気込みを、しっかりとした事業にブラッシュアップして自走させる(育て上げる)。すでに参加者は初回から紀の川や粉河での事業にすごく真剣で、紀の川市とは、マルシェ(というお試しの場)の重要性を共有したうえで、「チャレンジする機会をバックアップしていきたい」という声も頂いています。半年のプログラムで、参加者がどんな「事業者」に成長していくのか、どんな事業が生まれるのか。まちの仲間として期待しています。

紀の川でのとりくみについてはこちら
□人を呼び込む拠点づくりを加速! 和歌山県・紀の川市でヨソモノ・ワカモノが挑戦するまちづくり
https://enjoyworks.jp/times/103/
□和歌山県紀の川市から「地域再生推進法人」に指定されました(エンジョイワークスニュースリリース)
https://enjoyworks.jp/news/26593/
□空き家再生をきっかけに町の賑わいを取り戻そう/自治体共創CASE④和歌山県紀の川市
https://enjoyworks.jp/times/031/

■紀の川市粉河まちづくりプロジェクトInstagram
https://www.instagram.com/kokawa_renovation/

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