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「自然と共に生活を編んでいくとはこういうことだったのか!」北海道・喜茂別のプロジェクト現地視察レポート

Report 公開日:2024.07.23

国内でいちばん搭乗客数の多い航空路線は羽田(東京)から新千歳(北海道)の665万人(国土交通省/航空輸送統計速報*2022年分)。自然と気候、アウトドアレジャー、豊かな農・海産物…など、旅先としても魅力的な北海道。そんな北の大地で、新しい(おもしろい)2つのプロジェクトが始まっています。舞台は、札幌からインバウンドで賑わうニセコに向かう途中の小さな町、喜茂別(きもべつ)。6月下旬に行われた現地イベントをリポートします。

北海道×自然を余すことなく体験できる「泊まれる地域拠点」

イベントを主催するエンジョイワークス事業企画部とともに現地に向かったのは、PRブランディングチームで動画編集を担当している幸村和馬。「5月まで沖縄に住んでいたので、異なる気候や風景を直接体験できること、広大な自然や美しい景色をどのように映像に収められるかを楽しみにしています」と、大きな期待を抱いて現地へ。喜茂別に降り立った瞬間、「目の前に広がる羊蹄山の姿と豊かな自然に圧倒されました。自然の美しさが詰まった素晴らしい環境で、心が洗われるような感覚でした!」。まずは、壮大なスケールの自然に一瞬で心を掴まれたよう。

空の「抜け感」も全く違う! 羊蹄山に支笏湖…「THE北海道」な風景

初日に実施したのは「喜茂別まるこ邸プロジェクト キックオフ! 北海道大自然体感ツアー!」。この「まるこ邸」とは、同町の特産となったアスパラガスの隆盛を支えた農産加工メーカー「クレードル興農」創業者・丸子斉氏の住居。1950(昭和25)年に建てられた建物の一部「はなれ」は、宮大工が釘を一本も使わずに建てた純日本家屋で、雪の多い北海道では非常に珍しい建物です。昭和天皇のご兄弟である故高松宮宣仁親王が訪れたこともあります。

年月を経て、空き家になっていたこの物件を、同町内の一般社団法人HATCH(加藤朝彦代表理事)が取得。「おもや」を地域住民が世代を超えて気軽に集まれる場に、「はなれ」は“喜茂別でしか体験できないこと”をテーマに、1日1組限定の宿泊施設として運営します。宿泊者と地域の人が集まる拠点での「まざりあい」が、ここの特徴。今回のイベントでは、まるこ邸内部の見学から、喜茂別・ニセコのシンボルである羊蹄山周辺のネイチャーツアーと尻別岳の登山を体験しました。「地元の方々のホスピタリティに感動した!」と幸村。参加者に交ざって施設への思いや将来像を聞きながら、さらに、地域おこし協力隊の皆さんなどの街への熱意と情熱にも触れることもできました。

今回は、夏のアクティビティを“ちょっとだけ”かじったわけですが、ウィンタースポーツはもちろん、一年を通して自然を存分に楽しめる場所。宿泊利用者限定の体験オプションも用意しています。現地には、サウナも建築予定で、クールダウンに夏は目の前の喜茂別川へ、冬は降り積もった雪の中にダイブ! 通年で楽しめる仕掛けが満載です。

年を経ても存在感のある佇まいの「まるこ邸」。時間の流れがふっと変わるのは何とも不思議*右下写真の赤い屋根がまるこ邸

「小さな村を作る挑戦」その裏側は深くて濃かった!

翌日、訪れたのは喜茂別町内の別エリア「知来別(ちらいべつ)」。ここでスタートしたばかりの「大自然の中で共に暮らす小さな村づくり」は、『無印良品の家』の開発を手掛けた土谷貞雄さんのプロジェクトです。2020年からニセコ町に移住し、「人口縮小の未来の都市のありかた」を問いかけながら、町内での「(街区)村づくり」に携わっていました。そんな土谷さんが(ニセコの)隣町の喜茂別町で新たに始めたのがこの「小さな村」。生活の多くが自給できて、かつ風景が美しい―「オフグリッド(自給自足)」の実践拠点がココ、知来別なのです。

村といっても定住者用ではなく、会員の人たちが自由に使える小屋とキャンプサイトで構成し、小屋は四畳半をモジュールとして組み合わせていきます。「人口縮小する日本の未来を考えた時に、地方の田舎の村づくりに多くの可能性がある」と考える土谷さん。今回のイベントでは、土谷さんが暮らす現地の「四畳半ハウス」を見学したり、オフグリットライフを体験して、「小さな村」の暮らしのイメージを膨らませてもらいました。

ミニマルなライフスタイル×オフグリッド。「必要なもの」を突き詰めた実践の場が、この「小さな村」

かつて、この場所は400人近くの住民が暮らしていましたが、今は一人だけ。村づくりは、通い村民とは別に定住村民の人たちも受け入れながら、少しずつに進めていくとのこと。最終的には、数年かけてこの美しい山間の地域に住宅群をつくり、この地に再び人々の温かい営みを編みつないでいく壮大な計画です。「地域の歴史や土谷さんのこの町に対する深い愛情と情熱に心を打たれました。言葉一つひとつに、地域の発展に対する強い意志を感じました」と、開墾作業を手伝いながら、幸村自身、早くも土谷さんのファンになった模様。

北海道の喜茂別で始まった「まるこ邸」と「小さな村づくり」という2つのプロジェクト。事業の形態は異なりますが、共通のキーワードは「自然や人との混ざりあい」。いわゆる観光地を巡る「旅」だけではない北海道の奥の奥の魅力を、このプロジェクトを通して、体感できることでしょう。

幸村が作成を担当している「エンジョイワークスInstagram」では、現地の様子を動画で紹介しています。
https://www.instagram.com/enjoyworks_life/

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【皇族が訪れた建築再生ファンド】
NEXTニセコ「喜茂別」の大自然の中で日本文化を体験する
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知来別の大自然の中で共に暮らす小さな村づくり
https://hello-renovation.jp/renovations/21639

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