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【数字で読むエンジョイワークス⑩】投資家が作る「共感」と「仲間」の輪

数字で読むエンジョイワークス 公開日:2026/02/03

エンジョイワークスが運営する地域活性化クラウドファンディング「ハロー!RENOVATION(ハロリノ)」のはじまりは、2018年の「泊まれる蔵」プロジェクトでした。使われていない古い蔵を宿へと再生し、地域にひらく。その挑戦を前に、私たちが考えたのは「どうすれば、この取り組みを一部の事業者だけでなく、多くの人と共有できるだろうか」という問いでした。そこで選んだのが、不動産クラファンという手法です。

もっとも、当時から私たちが目指していたのは、「資金調達」だけではありません。利回りだけを切り出して投資を募るのではなく、プロジェクトが生まれた背景や地域の文脈、その先に描いている風景まで含めて共有したい。ハロリノにおける「投資家」とは、プロジェクトにお金を投じる人であると同時に、その想いに共感し、ともに歩む仲間―。そんな考え方は、この最初の蔵のプロジェクトから一貫しています。

エンジョイワークスがファンドを使って再生した施設たち。右上が「泊まれる蔵」1号の葉山の蔵。投資家は、これらの建物を守り継ぐ仲間なのです

それから約7年。ハロリノに参加してくださった投資家の数は、現在3881人となりました。この数字は、規模の拡大を示す指標であると同時に、私たちにとっては「共感の数」でもあります。ひとりひとりが、どこかの地域で起きている挑戦や、使われなくなった建物の再生に「それは意味がある」と感じ、参加してくれた結果が数字として積み上がってきたということ。一方で、利回りや運用期間をより明確に打ち出したファンドも立ち上げてきました。投資としての合理性や分かりやすさが求められる時代において、そうした設計は欠かせません。ただ、どのプロジェクトも例外なく、地方での暮らしや、住宅ストックの活用、地域の持続可能性といった社会的なテーマと結びついています。数字としてのリターンと、社会課題との接点が切り離されていないこと。それがハロリノの特徴であり、投資家の輪が広がってきた理由でもあると感じています。

ハロー! RENOVATIONウェブサイト
https://hello-renovation.jp/

横須賀・月見台のファンドでは、投資家さんにもDIY体験をしてもらいました。「参加・共感型」を体現したもの。この場所は、集会場として地域住民にも活用されています

不動産投資業界はいま、同種のサービスやファンドが数多く立ち上がっている状況にあります。利回りや条件の比較は容易になり、数字だけを見れば、より効率的な選択肢も数多く存在します。そうした中で、私たちが改めて大切にしたいのは、「何に投資するのか」だけでなく、「なぜ、そのプロジェクトなのか」を語り続けることです。誰が、どんな想いで地域に向き合い、どんな変化を生み出そうとしているのか。そのプロセスが見えることこそが、ハロリノならではの投資体験だと考えています。

投資家数は、単なる人数の話ではありません。それは、地域と不動産、そして投資を結び直すという私たちの考え方に賛同してくれる人が広がっているという「事象」。これからも、その数は増えていくでしょう。しかし私たちが見つめていきたいのは、数字の大きさ以上に、その一人ひとりが共有している価値観の厚みでもあるのです。ハロリノはこれからも、共感を起点にした投資のかたちを問い続けていきます。数字は、その歩みの結果として静かに積み上がっていくもの。その意味を大切にしながら、共感の応援を背に、次のプロジェクトへと進んでいきたいと思います。

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