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標準化×DX×ファンド――「循環型団地再生戦略」最前線!

New Topics 自治体共創 公開日:2025/09/02

全国に約200万戸あるといわれる築古の団地や社宅。空室や管理不全、資産価値の低下といった課題が深刻化する一方で、新築住宅の価格は高騰を続け、手の届く住まいを求める声は年々強まっています。加えて、人口減少や高齢化による地域コミュニティの希薄化、空き家・空き店舗問題といった社会課題が複雑に絡み合い、「塩漬けになっている、あるいは放置されていた場所をいかにして再生し、暮らしの場として循環させるか」という視点が、企業や自治体に強く求められる時代となりました。

こうした背景を踏まえ、私たちエンジョイワークスは「標準化×DX×ファンド」 の組み合わせによる団地再生ディベロッパーモデルの構築を始めています。横須賀での市営住宅団地一帯のまち再生や、神戸・大阪での団地一室の買取再販など、全国で新たな取り組みを展開。そこにあるのは「循環型のまちづくり」というキーワードです。2026年に予定されている区分所有法の改正や公的支援の拡充を追い風に、このモデルをより広範にスケールさせ、築古団地や社宅の「価値再創造」を目指しています。

区分所有法の改正背景には、築古団地やマンションの老朽化が進む一方、所有者の高齢化や不在によって合意形成が難しく、修繕や建て替えが滞るケースが増えているという現実があります。災害リスクや管理不全も深刻化し、従来の「建て替え一択」では対応が困難な状況です。来年の法改正によって、迅速な意思決定が可能となり、リノベーションや一棟売却など多様な再生手法を取り入れやすくなります。加えて、所有者の協力義務も明確化されることで、築古団地・マンションの循環型再生がさらに後押しされることになります。

全国に点在する「THE団地」。月見台住宅(写真中央:横須賀市)も、旧公営住宅団地。私たちが進めている「まち(団地)再生例」のひとつ

しかし、「古い団地や社宅をリノベーションすれば、再生が成り立つ」わけではありません。高額な修繕・改修コストや収益性の確保、資金調達の難しさに加え、管理や運営のデジタル化が進まないことによる効率の停滞や、プロジェクト推進のための専門ノウハウ不足も大きなハードルとなります。さらに、コミュニティ形成を伴う再生計画がなければ、活用後の維持も困難です。ライフスタイルの多様化が進む今、求められるのは「単に住むだけの空間」ではなく、暮らしと営みが自然に交わる場。その複雑な課題を包括的に解決するアプローチが不可欠です。

私たちは、こうした社会背景や市場の動きを共有し、全国の企業や自治体とともに「循環型団地再生」を広げていくため、事例紹介や課題整理、事業化・運営までのプロセスを紹介するオンライン説明会を企画しました。標準化・DX・ファンドを組み合わせたスキームによって、複雑な課題を解決しながら、新しい暮らし方や働き方を生み出す可能性を広げます。次に動き出すのは、あなたのまちの団地かもしれません。


【イベント概要】
築古団地・社宅でお悩みの企業&自治体向け
2026年団地再生が加速する!! 「循環型団地再生のカタチ」

(日時)
第1回:2025/09/22(月)13:30〜14:30
第2回:2025/10/16(木)13:30〜14:30
第3回:2025/11/06(木)10:30〜11:30
(方式)
オンライン(Zoomリンクをお申込み者へ送付します)、参加無料
(内容)
・団地再生の社会背景と市場ポテンシャル
・エンジョイワークスの団地再生ディベロッパーモデル(標準化×DX×ファンド)
・実績紹介(横須賀・神戸・大阪ほか)
・共創パートナーとしての参画方法
・質疑応答
・登壇者:松島孝夫(㈱エンジョイワークス取締役/事業企画部マネージャー)
お申込みはこちら

※当イベントは、団地社宅の再生に関心のある企業・自治体の皆さまを対象としています。
※個人の方向けの住まい相談会ではありません。予めご了承ください。

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