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はじまりからつづきまで…ハロリノが投資家に「IRレポート」を開示するワケ

Column 公開日:2025/03/18

株を所有していると、定期的に有価証券報告書や決算短信といった企業の概況や事業の状況、財務状況、経営成績などのレポートが届きます。加えて、投資家向けの広報「IR(Investor Relations)」をウェブサイトなどで発信している企業もあります。株主はこれらの情報から、事業の現在地と展望を知ることができ、サービスや商品、企業そのものの「ファン醸成」のコミュニケーション手段にもなっているようです。

話は逸れましたが、私たちが運営する不動産クラウドファンディングサービス「ハロー! RENOVATION」も、投資家に向けて定期的に「IRレポート」をお送りしています。いわゆる運営情報の開示なのですが、各プロジェクトの進捗状況や宿泊施設の稼働率、予約状況・収益の推移、施設のメンテナンス状況、地域との連携活動、今後の運営計画などなど…お伝えしていることはたくさん。エンジョイワークスのIRチームが情報を整理して、運営事業者からのコメントなども入れつつ「レポート」としてまとめています。

例えば、「泊まれる蔵」のプロジェクトでは、予約件数アップのための施策やその分析、発信方法などを、「葉山の古民家宿づくりファンド(平野邸Hayama)」では、地元中学生が取り組んでいる空き家課題のディスカッションに協力している話題や、定期利用団体の様子も紹介しています。「現状を報告する」というのはもちろんなのですが、私たちは、各プロジェクトが地域社会や環境にどのような貢献をしているかを詳細に伝えることも大切にしています。(株と同じで)投資家にこうした情報を開示するのは、継続して関心を持ってもらうためでもあり、まちづくりに参加している「実感」にもつながることでしょう。宿泊施設のプロジェクトであれば、この情報をもとに投資特典を使って泊まりに行く(自分の投資した案件がどのようになったか見に行く)とか、地域で育っていく様子を体感することもできます。IRレポートは運用中のプロジェクトに投資した方にのみお送りしているので、公開情報ではありませんが、「投資家=ファン」とのコミュニケーションツールであり、そのための透明性の高い情報提供なのです。

IRレポートのイメージ(収支の報告やトピック、事業者からのコメントも)

一般のクラウドファンディングで言うと…例えば、達成後に「施設がオープンした」とか「支援が完了した」「量産化できた」などの発信で完結していることが多く、「その後(のそのまたその後)」はどうなっているのか公式に公開される機会は少ないようです。一方、ハロリノで手掛けるプロジェクトは、空き家や空き物件、公的遊休不動産の再生などが多く、投資家と共に「社会的な意義のある事業を進める」という意味合いが強いこともあり、事業を進める私たちも、継続的にお伝えしていくことに意義があると思っています。いまはIRレポート以外にも、SNSを使って「事業の今」の発信にも力を入れているところ。「はじまりからつづきまで」。多くの投資家さんに伴走いただける(ちょっと気にしていただける)ハロリノであり続けられるよう、私たちも日々、頭を使っていきたいと考えてます。

写真左はファンド第1号、開業から5年超のThe Bath & Bed Hayama。投資家さんとのリアルイベントを通してアイデアのブレストも(写真右)

*冒頭の写真は、横須賀市に昨年4月開業した「#ジハングン」での投資家イベント。参加型の投資特典は事業運営する中でも大切なコミュニケーションポイントになっています。

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