地域の観光活性のコンテンツとして「まちあるき」が人気になったのが2000年代と言われています。また、地域課題を知るためのフィールドワークの一環として、まず「まちあるき」を取り入れる大学のゼミも増えているようです。どちらも、「まち」を「歩く」、いたってシンプルなものですが、その地を知る入門編として機能しています。
まちを歩いて、「初めて」のものや景色に出会う。なぜ、ここにこれがあるのか?なんで、こんな街並みなのか?どんな歴史背景があるのか? 目に入る建物の意匠や特徴、道行く人の流れ、交通機関や車の量…など、どれ一つとっても同じ町はないはず。よく知っている地域や地元であっても、何に「?」を描くか、歩くスピードによっても、見え方が異なってくるでしょう。それがまちあるきならではの「面白さ」。ちなみに私(筆者)はコロナ禍であまり人に合わずに過ごしていた期間、地元のまちあるき(いわゆる散歩)を週に何回か続けていました。徹底的に裏道を使ったり、いままで通ったことのない道に足を踏み入れたり。昔からの地名を知って、歴史を調べたり。意図して始めた訳ではなかったのですが、街の解像度がぐんと上がりました。「歩いて、時には立ち止まって」というスピード感も、ちょうどよかったのかもしれません。
日頃、見慣れた風景の中にでも新しい発見があるぐらいですから、知らない土地であれば、どれも新鮮で初めての「出会い」になる。そこでの気付きを、次の学びへとつなげてほしい――。エンジョイワークスが運営支援する「一般社団法人次世代まちづくりスクール(まちスク)」では、そんなワクワクの入口になる、まちあるきイベントを企画しました。
まちスクは、地域でまちづくりに取り組みたい・まちづくりの仲間やつながりをつくりたい・空き家再生・空き工場再生に取り組みたい、興味がある・まちづくりの専門家・実務家から学びたい―と言った人を対象にした、「まちづくりの学校」。現在、20人以上の専門家によるオンライン講義、教授とスクール生によるフィールドワーク、オフラインのディスカッションを行い、実践的な学びと「つながり」を深めています。
今回開催するのは、連勇太朗教授と福田和則教授の「東京蒲田まちあるき」。明治大学理工学部建築学科専任講師でNPO法人CHAr、株式会社@カマタなど、蒲田に拠点を置き、地域の仲間とともにまちづくり事業を展開している連さん。「ゆるやかな“つながり”からはじまるまちづくり」をテーマに、駅と駅の間にある高架下で生まれたものづくり複合拠点、工房併設型のシェアオフィスなどを辿りながら、地域の中で、仲間とともに進めてきたプロジェクトがどのように発展してきたのか、そこにはどういった目的があったのかを考察しながら歩きます。
このように、教授を交えたフィールドワークのほか、実際に「まちスク」で学んでいるスクール生による実践紹介も随時開催しています。まちスクや「まちづくりを学ぶこと」に興味がある方はぜひ、参加してみてください。「まちあるき」した街は、自分にとって特別なものになるはず。そんな、新たな出会いを楽しんでください。
まちあるき+物件利活用のブレーンストーミング会議
当日は、まちあるきで蒲田のまちを知った後には、福田和則教授(エンジョイワークス代表)が新たに蒲田で取り組むかもしれない?! 空き工場のプロジェクトを題材にブレーンストーミング会議を行います。連さん・福田さんをはじめとしたまちスク教授陣*、そして、連さんとともに蒲田のまちづくりに取り組む有限会社仙六屋茨田さんも登場。参加者も交えて物件利活用について知恵を巡らせる場となります。お楽しみに!
*LIFULL HOME’S総研所長の島原万丈さん、一橋大学教授の清水千弘さんも参加予定
<イベント概要>
■日 時:2024年3月16日(土)13:30~18:30
■会 場:仙六屋カフェ
■受付開始:13:15(予定)
■集合場所:「KOCA」(京浜急行線梅屋敷駅徒歩1分)
■内容
第1部|東京蒲田エリアまちあるき【13:30~15:15】
・当日は2つのルートを想定しています
【予定候補地】
・カマタ_ブリッヂ(https://www.atkamata.jp/bridge)
・カマタ_クーチ(https://www.atkamata.jp/kuuchi)
・KOCA(https://koca.jp/)
・梅森プラットフォーム(https://www.umemori.jp/)
・うめこみち(http://senrokuya.jp/project/umekomichi/)など
第2部|蒲田まちづくりトーク【15:30~16:30】
①連教授の蒲田まちづくり講座
②福田教授が挑むのか?! 蒲田新プロジェクト
――教授陣による物件利活用ブレスト会――
第3部|懇親会+「まちスク」スクール生プロジェクトブレスト会【16:45~18:30】
・宮城県七ヶ宿町で7つの宿場再生に挑むスクール生
・香川県坂出市の実家活用を考えるスクール生
*2部・3部会場は仙六屋カフェ(京浜急行線「梅屋敷」駅高架下)
■参加方法
参加費:4,400円/名(まちあるき・懇親会費用込)
定 員:25名(先着順)
申し込み:https://ewform.enjoyworks.jp/index.php?id=1366
主 催:一般社団法人次世代まちづくりスクール
https://hello-renovation.jp/machi-school