高層ビルの立ち並ぶ都心から、違う景色の場所へ。1972年竣工の「中銀カプセルタワービル」の“その後”が、にわかに注目されています。140個(戸)のカプセルは2022年の解体の際、腐食や老朽化により廃棄されたものも少なくないのですが、かろうじて“生き残った”ものは、新たな命を吹き込まれて、美術館や博物館など主に、「見る」コンテンツとして国内外に散らばっています。住居としての機能(の変遷)であったり、建築物としてのスペックだったり、シンプルかつ斬新な丸窓の「箱」の美術的な側面であったり。モビリティの可能性や黒川紀章が描いたメタボリズム建築の粋を言語化する「アイコン」としての活用も。「メタボリズムの思想とは?」という建築史の題材にもなっています。(解体と拡散という)現在地から逆引きして、注目する視点がこんなに多様であることにも驚かされることでしょう。そのどれも意味があり、これほどまでに分析や考察がされている建築作品は、他にはないかもしれません。つまるところ、それら全てが、黒川紀章の現代への“置き土産”なのでしょう。
ロマンとストーリーが詰まったプロジェクト
青と緑の自然に囲まれた三浦半島へ。私たちエンジョイワークスが手掛ける「カプセルヴィレッジプロジェクト」。カプセルの中で時間を過ごす、世界で唯一の体験を提供するもので、来年初頭、「泊まれるカプセル」として再生します。いわばユニークベニュー(歴史的建造物や文化施設、公的空間)の宿泊体験なのですが、この事業費をファンドで資金調達するという特徴があります。いわゆる不動産投資の領域で、その物件が「カプセル」という訳。マンションやアパート投資とは一線を画す――もので、自分の投資によって、“あの”カプセルが生まれ変わる。そんなロマンがあるのです。
通常の不動産投資は、利回りの数字が注視されることも少なくないのですが、私たちが運営するファンドプラットフォーム「ハロー! RENOVATION(https://hello-renovation.jp/)」は、投資だけじゃない、「+α」に特徴があります。いわゆる「特典(リターン)」のメニューを用意しているということ。プロジェクト現地の特産物や再生した建物の宿泊無料券などの“メリット”を享受できるのです。投資だけでなく、物件のストーリーを楽しんでもらいたい。カプセルヴィレッジファンドも同様で、投資額に応じて「復元したカプセルを移動して活用できる権利&毎年カプセル5泊無料宿泊権」「カプセル宿泊1泊半額権」などの特典を用意しています。
さらに今回は、私たち初めての試みとして、「スポンサーシップ」による企業出資メニューも用意しました。いわゆる協賛の募集です。スポンサーとなった企業が「スポーツチームのユニフォームにロゴを入れる」とか「ネーミングライツ権で施設名称に企業名を入れる」などが分かりやすい例。私たちの地元、鎌倉でも海岸の命名権を取得した企業がありましたが、名称は変えずに監視員の配置や清掃など維持管理費として出資していました。親しみのあるものを「守る」意味でのスポンサーシップという役割を果たしています。ちょっと話が逸れましたが、私たちの企画した「スポンサーシップ」は、カプセルの保存・再生プロジェクトを応援しながら、企業の広報や発信に活用してほしい―という意図。美術館や博物館ではできないこと…カプセルの意匠を理解しながら、「おもしろがって」使ってもらえるといいな、と思っています。
【カプセルヴィレッジファンド】
泊まれる「中銀カプセル」のオーナーになる
リスクを含むファンドの詳細はこちら
https://hello-renovation.jp/renovations/24290
※出資⾦から、年額最⼤3.3%(税込)の管理報酬、ファンドによりアップフロントフィー(初年度定額)、その他銀⾏⼿数料等をご負担頂きます。
※事業の状況により、利益の分配が行われない可能性及び返還される出資金が元本を割る可能性があります。リスクの内容や性質はファンドごとに異なります。詳しくはハロー!RENOVATIONの「ファンド情報」から内容をご確認頂き、当該ファンドの匿名組合契約書、契約前交付書面、契約時交付書面等をよくお読みください。
※ファンド持分の譲渡は制限されています。
株式会社エンジョイワークス
不動産特定共同事業者[金融庁長官・国土交通大臣 第114号]
※不動産特定共同事業のファンドにおいて、株式会社エンジョイワークスは、当事者として不動産特定共同事業法第2条第3項第2号の匿名組合型契約を出資者と締結、又は取扱者として契約締結の媒介を行います。
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(ちなみに余談ですが…)カプセルヴィレッジの設置場所は、横須賀市の長井海の手公園「ソレイユの丘」。この場所は、旧日本海軍第二横須賀航空基地跡地で、戦後は在日米軍の住宅、日本に返還された後は航空自衛隊航空無線標識所として機能していました。そのため周辺は、平らな高台で「なぜこんな場所に公園?」と思う人もいるでしょう。相模湾を臨むこの眺望には、そんな歴史背景があるのです。そういえば、黒川紀章らメタボリズム運動の建築家が設計を担った、横浜市青葉区の「こどもの国」も旧日本陸軍の弾薬庫跡だったな、と不思議な縁を感じるのでした。