ここ数年、「新しい土地活用」といった文脈で、不動産や住宅メディアに取り上げられることが増えた、エンジョイワークスの「エンジョイヴィレッジ」。2014年に湘南エリアから始まった宅地分譲で、おおよそ2~5戸が集まっている、文字通り「ヴィレッジ(集落)」のような形態です。そのコンセプトを各地の不動産・建築事業者にも注目いただいていて、全国で「ヴィレッジ」が広がってきています。最大の特徴は「塀がない」ということ。目に見える境界を作らずに、ヴィレッジごとに「緩やかなコミュニティ」が自然と形成されていくのです。
既成の分譲住宅といえば、敷地の中でおおよそ等分に線を引いて、区画ごとに塀があり、通路の周りに個別に販売する形式がほとんど。年代やライフスタイルが近かったり、お互い配慮できる「ご近所づきあい」ができれば安心ですが、出たとこ勝負な面もあります。実際に「自分の(家族の)次の住まい」を考えた時に、立地を優先するのか、必要なサイズの「家」を選ぶことが第一条件なのか―。もちろん叶えたい「ライフスタイル」もあるでしょう。長く暮らすことを考えると、お隣さんとの小さな“コミュニティ”も快適でありたい―と思うのは当然のこと。「エンジョイヴィレッジ」は、そんな暮らしのイメージをポジティブに考える『受け皿』でもあるのです。
とはいっても、「塀がないってどういうこと?」「お隣さん付き合いがもっと大変になるのでは?」「自分に合わなかったらどうしよう…」と、心配な点も浮かぶはず。私たちも、そんな懸念を含めて「ヴィレッジってこういうもの」と、一言で表現するのはなかなか難しいというのが悩みでした。そこで実際に「ヴィレッジ」に暮らす人たちの経験値に基づいたインタビュー動画を作成。“住民だからこそのリアルな声”を集めてみました。
「2.7台分の駐車場」を融通しあえる
登場いただいた3人は、それぞれ「ヴィレッジ」を選んだきっかけや背景も異なります。「団地育ちだったから、(お隣さんの顔が見える)同じような感覚で、面白そう」「自由度があって楽しそう」「入居してようやく、ヴィレッジってそういう感じなんだ…と分かった」とさまざま。もちろん「最初はこわごわだったけど、杞憂でした」との声も。あるヴィレッジではこんなエピソードが。「敷地にある駐車場スペースが、3台分ではなくて、2.7台分くらい。うちにお客さんが来てもう1台停めたいな、というときに少し寄せてもらって“軽く”融通しあったり。この前は、ひとりBBQしていたら、(お隣さんが)お酒を持ってふらっとやってきて…」。庭のメンテナンスや、飼っているペットが共通の話題になることも。お隣さんとがっちり「仲良くなる」というよりは、都度つどで、程よくつながっている、ちょっと気にかける…くらいの緩やかな距離感が心地いい。そんなあり方がヴィレッジが育むコミュニティなのです。
数年暮らしてみて、まちへの意識が変わったという方も。「ヴィレッジ内だけでなく、そのお隣さんとのコミュニケーションも深まっていったのは自分でも意外でした」「『まちに住んでいる』という実感が芽生えていき、『このまちで何かしたい、盛り上げたい』との思いへと繋がり…」。そこから、地域活動という新たな軸足も生まれたそう。また、「ヴィレッジに住んでいて、『人って、こんな風につながっていくんだ』という新たな発見があった」という方も。「子どもが成長していく中で、この環境を使い倒したい」。そんな話もしてくれました。
「ヴィレッジの緩やかなコミュニティが、その隣近所、町内にもつながっていく」。それこそが、私たちエンジョイワークスが目指す「みんなでまちづくり」に通ずるもの。「塀がないって?」と不安に思っている人も、まずはそんな三者三様の「ヴィレッジ観(感)」を聞いてみてください。
「エンジョイヴィレッジ」ウェブサイト
https://enjoy-village.com/