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「スイーツの底力」と地域活性、ケーキ屋兄弟が描くまちづくりとは

Interview 公開日:2024.05.20

小学生女子の「憧れの仕事」で、いつも上位のパティシエ。「スイーツでみんなが幸せになるから」「甘くておいしいものに囲まれているから」―そんな理由があるようです。香りや味、色など複合的な要素を入れ込み、旬の素材を掛け合わせたお菓子作りは、クリエイティブで意外とサイエンス。奥が深く、オリジナリティあふれる店も増えています。

愛媛県の松山市に拠点のある有限会社ラポールは、ケーキ屋5店舗、カフェ3店舗、就労支援施設とパイ専門店を営む人気のスイーツ店。私たちが手がける不動産クラウドファンディング「ハロー! RENOVATION」を活用して、2024年1月、松山共創スイーツカフェ(カフェ アンスリール)をオープンさせました。代表は長男の橘憲一郎さん(上写真左)。弟の洋二さん(上写真右)は、年間9万人が訪れる松山の人気カフェ「三日月とカフェ」代表を務めていました。三男の功三さんも料理人。この三兄弟で、内子町の名産「石畳栗」の六次産業化にも取り組んでいます。そして今、新たなプロジェクトがスタート。スイーツと宿泊を掛け合わせることで「地域活性」に挑む、次男の橘洋二さん(株式会社Bluetooth)にインタビューしました。(聞き手:エンジョイワークス事業企画部 鷹取真衣、構成:ENJOYWORKS TIMES 佐藤朋子)

――エンジョイワークスとタッグを組んだ3つ目のプロジェクトです。昨年の「松山共創スイーツカフェ」と、現在オープンに向けて準備が進む泊まれる蔵、「The Bath & Bed 道後」に続いて、今回はどんな挑戦ですか?
舞台は私たちのホームグラウンド、愛媛県松山市。観光スポットとしても有名な「道後温泉」から徒歩7分のところにある築70年の古民家を、シェアキッチンと温泉のある宿泊施設へと生まれ変わらせるプロジェクトです。松山・道後を訪れた方々に、自社の強みであるスイーツとともに、愛媛の「食」や「人」と出会える体験メニューを提供する『道後×スイーツ!食と地域の魅力に出会う共創の宿』という企画です。

具体的には、国内旅行客には温泉やスイーツを楽しめる贅沢な一棟貸し宿(FEET道後<仮称>)として、地域の方々には郷土料理体験やスイーツづくりなどの交流拠点として機能する「場」を作っていきます。自店のアフタヌーンティ提供や四国一のやきものの里と言われる砥部焼の窯元巡り、地域のフルーツ収穫なども考えています。

白い壁がまぶしい平屋の宿泊施設。内装にも細やかなこだわりが

――この拠点となる物件との出会いを聞かせてください
開業するにあたって、実際に道後の町なかを歩きながら物件を探し回っていた時に、理想的な古民家を発見しました。「こんなところで宿ができたら」と、気になって飛び込んでみると、大家さんがいらっしゃって。そのまま「ここで宿泊施設にしたいです!」と熱弁すると、「面白そうやね」と気に入っていただいて…。とんとん拍子で話が進みました。温泉地ということで、「美人の湯」として有名な奥道後の湯が引けることも判明。こんな素敵な古民家とのめぐり会いは、まさに奇跡的。最高の物件、最高の大家さん、出会いに感謝しています。

――この施設でイメージしている空間の役割を教えてください
コンセプトとして描いているのが「家族団らんの楽しい時間を過ごせる場」。大家さんが以前この建物で、家族三世代で過ごしていた頃のことをお話ししてくれたんです。出てきた言葉が意外で。昭和の中ごろ、おじいさまは相撲が好きで、食事の時間も無言でテレビの中継を見ている静かな食卓。毎日のその場が苦痛で「最悪だった」と。この話を聞いた時、幼少期の僕と重なりました。私の祖父もとても厳しい人で楽しい思い出がなく、とても共感したのです。心理学的にネガティブな感情は、 裏を返すと「こうだったらな」という「願い」に通じると思います。大家さんも私も、家族で楽しい食事の時間を過ごしたかったという「願い」が心のどこかにあるのかもしれません。「宿泊×レンタルスペース×スイーツ」という、ここにしかないコンセプトの施設で、宿泊者(利用者)に、家族や大切な人と最高の“団らん時間”を過ごしてもらいたいと願っています。

――「場所」だけでなく、提供できる体験も工夫されています
大切な人との時間を過ごすためのコンテンツとして、地元の「共創パートナー」とともに、愛媛のこの場でしかできない「体験」を提供します。地元の人には当たり前に見えるかもしれませんが、その土地ならではのおもしろい人やおいしい食材を、掘り起こして光を当てていくことも大切です。地の人とつながり、食の体験を通して、大切な人と「団らん」の時間を過ごしてほしいのです。その「共創パートナー」も多種多彩。地元出身のワイン職人、松岡健太さんはイタリア・フィレンツェ帰りの天文学者という異色の経歴の持ち主で、天文学・宇宙についてのお話を交えながら作るワインづくりワークショップを計画中です。また、松山市を拠点に「食育と料理教室 Smile⁺Apron」を運営している堀江優子さんは、管理栄養士で和食文化継承リーダー。愛媛ならでの郷土料理や家庭料理の講座を展開しており、この施設に設けたシェアキッチンでも体験プログラムを用意する予定です。

このお二人、私たちが以前開催したイベントの参加者でした。事業や取り組み、想いに共感いただき、今回、新たに設ける体験のコンテンツに手をあげてくれました。小さなつながりが、まわり回って「共創」を生んでいるのです。愛媛の「人」と「食」を融合させたこの宿でしかできない特別な体験をしていただき、地域とつながる入口、さらには人と人を繋げるきっかけとなる場所にしたいと思っています。「柑橘王国」と言われる、愛媛のスイーツのポテンシャルも高められればいいですね。

食と宿泊との掛け合わせは、飲食業界発だからこそのアイデア

プロジェクトには、個人的な思いもあります。実は、私自身6年前にうつ病になり、2年近く、周りとの関わりを断ち切っていました。そこで気づいたのは「家族の存在のありがたさ」と「寂しがり屋の自分」。少し立ち止まって見つめ直して、人とのつながりを強く意識するようになりました。これからの人生は「自分らしく、自由に、人と共に生きる」がモットー。パティシエとは畑違いかもしれませんが、せっかく手にした機会を前向きに楽しみながら挑戦したい。古民家再生を通して「人と人とのつながりが生まれる宿泊施設」を育てながら、大好きな故郷、松山市のまちづくりに貢献できればと思っています。

キックオフのイベントでの橘さん。兄の憲一郎さんの共創スイーツカフェ(アンスリール)は今年1月に開業

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【ダイジェスト動画】「道後×スイーツ」イベント第3弾!ファンドオープンイベント 

【地域とつながる宿づくりファンド】
道後×スイーツ!食と地域の魅力に出会う共創の宿
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